ランニングペース完全ガイド:計算方法から練習強度別のペースまで
ランニングアプリを開くと最初に目に入る数字がペースです。でも「5分30秒ペース」が速いのか遅いのか、 今日はどのペースで走ればいいのか、ピンとこないことも多いはずです。このガイドでは、ペースの意味と計算方法、 目標タイムをペースに換算する方法、そして練習の目的に応じてペースを変える方法をまとめます。
ペースとは:1kmを走るのにかかる時間
ランニングでいうペースとは、1kmを走るのにかかった時間のことで、ふつうは 5'30"/km のように
分と秒で表します。車のように時速(km/h)を使わないのは、ランナーにとってこのほうが直感的だからです。
「10kmを55分以内で走りたい」なら、1kmごとに5分30秒以内で通過すればいいとすぐにわかります。
ペースは数字が小さいほど速いことを意味します。5分ペースは6分ペースより1kmあたり1分速い速度です。 走り始めたばかりの人は7〜8分台のペースが一般的で、継続して練習している市民ランナーは5分前後で楽に走ることが多いです。 ただしペースは体重、年齢、コースの勾配、天候によって大きく変わるため、他人と比べるよりも 自分の記録の変化を見るために使うのがおすすめです。
ペースの計算方法と速度への換算
ペースは走った合計時間 ÷ 走った距離(km)で求めます。
- 5kmを30分で走った場合:30分 ÷ 5 = 6分00秒/km
- 10kmを58分で走った場合:58分 ÷ 10 = 5.8分 = 5分48秒/km(0.8分 × 60 = 48秒)
- 3.2kmを20分で走った場合:20分 ÷ 3.2 = 6.25分 = 6分15秒/km
速度とペースはペース(分)= 60 ÷ 時速(km/h)の関係にあります。トレッドミルが時速10kmなら 60 ÷ 10 = 6分ペース、時速12kmなら5分ペースです。トレッドミル練習と屋外のペースを比べるときに便利です。
ペース別の完走タイム表
目標タイムがある場合は、下の表から必要な平均ペースを逆算できます。(ハーフ21.0975km、フル42.195km)
| ペース(/km) | 時速 | 5km | 10km | ハーフ | フル |
|---|---|---|---|---|---|
| 4'30" | 13.3km/h | 22:30 | 45:00 | 1:34:56 | 3:09:53 |
| 5'00" | 12.0km/h | 25:00 | 50:00 | 1:45:29 | 3:30:59 |
| 5'30" | 10.9km/h | 27:30 | 55:00 | 1:56:02 | 3:52:04 |
| 6'00" | 10.0km/h | 30:00 | 1:00:00 | 2:06:35 | 4:13:10 |
| 6'30" | 9.2km/h | 32:30 | 1:05:00 | 2:17:08 | 4:34:16 |
| 7'00" | 8.6km/h | 35:00 | 1:10:00 | 2:27:41 | 4:55:22 |
表を見ると、ペースの30秒の差はフルマラソンでは約21分の差に広がります。長い距離ほど、序盤に少し速く走った分が 後半の大きな疲労となって返ってくるので、目標ペースを決めたら序盤はそれより速く走らないことが大切です。
練習の目的別ペースの決め方
毎回同じペースで走ると、実力はあまり伸びずに疲労ばかりたまりがちです。目的に応じて強度を分けると、 同じ時間をかけても効果が変わります。以下は最近の5kmのタイムのペースを基準にしたおおよその目安です。
イージー走(いちばん多く走る基本のランニング)
隣の人と文章で会話できるくらいの楽な強度です。5kmのペースより1kmあたり1分〜1分30秒ほど遅く走ります。 5kmを30分(6分ペース)で走る人なら、7分〜7分30秒ペースがイージー走です。「こんなに遅くていいの?」と思うくらいが ちょうどよく、心肺持久力と回復力を養う土台になります。多くのトレーニング理論では、全体の走行時間の約80%を このような楽な強度にすることをすすめています。
テンポ走(楽にきつい強度)
短い返事はできても会話を続けるのは難しい強度で、20〜30分ほど維持します。5kmのペースより20〜30秒ほど遅いペースが目安です。 一定の速度を長く維持する力がつき、10kmやハーフの記録向上に役立ちます。
インターバル(短く速く繰り返す)
400m〜1kmを5kmのペースかそれより少し速く走り、同じ時間だけゆっくり歩くかジョグで回復する、を4〜8回繰り返します。 強度が高いため週1回程度が適当で、入門段階ではまずイージー走で基礎体力をつけるのがよいでしょう。
GPS のペースがばらつく理由
走っている途中で、現在のペースが急に3分台や10分台に跳ねたことがあるかもしれません。スマートフォンの GPS は 高層ビルの間、高架下、うっそうとした木の下では位置の誤差が大きくなるため、短い区間の瞬間ペースは不正確なことがあります。 瞬間ペースよりも1kmごとのラップや全体の平均ペースを見るほうが正確です。同じコースを繰り返し走れば コース特有の誤差も同じように反映されるので、記録の比較もしやすくなります。
Pace League では、ランニングを終えると GPS で測った距離と時間から平均ペースが自動で計算され、 距離とペースを反映したスコアがシーズンランキングとティアに加算されます。同じ距離でもペースが上がればスコアも上がるので、 イージー走で土台を作りながら、ときどきテンポ走やインターバルでペースを引き上げてみてください。